親の了解がでたため、すぐさま和に連絡した
「もしもし・・はるだけど・・」
『うん、どうした?』
私はきっと和が喜ぶだろうと思い、弾んだ声で
「あのね、明後日からそっちに行けそうなんだけど都合はどうかなと思って」
と伝えた
すると和が
『ほんとに?嬉しいなぁ・・でも、俺仕事が休めないからもしかしたら迎えに行けないかもしれないんだ・・』
ちょっと悲しかったが仕事となると仕方ない
そう自分に言い聞かせ
「大丈夫!住所がわかるからなんとか和のおうちにたどり着けるよ」
私なりに気を遣った
嫌われたくなかったし、ワガママと思われたくなかったし、お荷物になりたくなかった
『ごめんね・・大丈夫?じゃあ鍵、ポストに入れとくから
俺の部屋、501号室』
「了解!」
そういって電話を切った
本当は不安と不満でいっぱいだった
でも、私は自分で、選ばれた女なんだと言い聞かせていた
そして東京に行く日がきた
親には温泉に行くと言いながらも、デートをしますと言わんばかりの服装で出かける私に
【温泉にそんな格好でいくの?】
と母が聞いてきた
いけない・・ここで動揺してはばれてしまう
そう思った私は
「友達にダサいって言われたくないもん」