えんじぇる☆?

なお  2008-02-18投稿
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「これ…直くんにだけ言うんだからね…?」


「わかってるって。で、何…?」


「藤峰くんって、好きな人いるのかな…いないんだったら頑張りたいんだけど…」


「藤峰かぁー…大丈夫だよ…美咲なら。頑張れよ。」


「本当に?……ありがと!」


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「何やってんだろ…俺…」


屋上で、一人ため息をつく。

誰もいない屋上は、俺の唯一安らげる場所だ。

「藤峰かぁー…やっぱアイツモテるんだよなぁ……」

好きだったんだ。美咲のことが。

美咲が、最近俺によく話しかけてくるようになった。

だけど、ついさっきの会話で、そのすべてが、藤峰のためのものだったと思い知らされる。


「……………なに泣いてんだろ、だっせー…俺…」


気づけば、あたたかい涙がながれていた。無意識のうちだったので、拭いもせず、涙は、地面にはかなく落ちた。


「……………」


黙るしかできない。誰かにこの思いを話せば、楽になる…?けど、こんな思い誰にも……


そう、思っていたところに…


「あれ?直くん…?」

「………ん?」


えんじぇるが、現れたんだ…


「どしたの…?そんな悲しそうな顔して……」


「うっせぇな…見りゃわかんだろ?落ち込んでんだよ…」


「ははーん…さては失恋ですね…?」


「……んなストレートに言う奴があるか。」


「ごめーん……」


俺はまだ気づいていない。彼女…相葉 芽衣(メイ)こそが、おれの本当のえんじぇるになることを…



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