どうやら俺は職場で倒れたところを警備員に見つかって救急車で運ばれたらしい↓、今日は1日入院だそうだ。
ベッドの隣の棚には電池が切れて暗闇の画面の携帯とシワシワのスーツとワイシャツ、財布があっただけ。独り身の男の淋しさが溢れている。カレンダーを見ると倒れてから1日(数時間)しか経っていないのに携帯の充電が無くなってるのはなぜだろう??
携帯の急速充電器(コンビニで売ってるヤツ)を売店で買ってる最中、職場の上司がやってきた。病室に戻る最中、上司は「大丈夫か?」と上辺だけの言葉を言い、後は労災の事、退院した後の療養休暇の事を話して帰った。あまり嬉しくなかった↓
その後充電した携帯を見た(病室では見る事ができないから外でね)着信履歴、メールを見た。着信はほとんどがキョンの3文字、メールも頭から10件くらいまでキョンで埋めつくされていた。
メールの内容は『ソウキュウ、死なないで』とかそれに似たり寄ったりのメールが沢山あった。結構大袈裟。確かに過労は死にかける場合が多い、でもなんで知ってるんだろう?そう考えてた瞬間、携帯のバイブがなる。とっさに電話に出る。
『バカーーーー!!!』
「ごめんね、倒れ…」
『バカーーーーー!!』
かわいらしい声なのであまり迫力のない怒り方だった↓↓
『頑張り過ぎてるのソウキュウの方じゃない!何してるのよもう!!』
確かにそうだった、頑張り過ぎてたのは俺の方かもしれない。でも頑張らざるを得なかった↓毎日続く残業、今回風邪を引いてしまっていた事を話した。
『そんな仕事なんて辞めてしまぇい』
いやいや(汗)無理↓↓
とりあえず療養として3日間の休暇を貰ったので
「キョンは明日からのスケジュールはどうなの?」
『え?一応練習あるけど』
サラっと
「キョンって彼氏いるの」
『今はいないけど…』
「もし良かったら明日、心配かけた御礼にご飯一緒にどうですか??」
『わかった』
「じゃあ明日、待ち合わせはどこにする?」
『じゃあ上野駅で』
わかったと言い、TELを切る。
その直後、携帯が鳴り北海道と東京という距離に気付き、あの子からいろいろ心配されたのは言うまでもない。
でも俺は嬉しかったんだ、あの子が初めて俺の事を心から心配してくれた人だったから…