「う、うるさい!生意気言うな!ここは会社だ!会社のやり方に従ってもらう!」
翌日、連日の呼称で私は言った。
「上司の浅学非才極まる計算力には注意しましょう。ゼロで行こうヨシ!!!」
その後、私はこの工場を辞めた。
理不尽にもほどがある社会。正しいことを主張しても権力の前では打ち伏せられる。
屁理屈が正論を葬り、本当に正しいものはその前では太刀打ちすらできない。
そして歪んだ社会が形成されていく。
兇漢者が蔓延る社会に本当に正しい道はない。
それでも人は憤りを隠しながら社会生活を送る。
憤りを隠す私達が犠牲者なのか、正を偽ることでしか術を見出だせない彼らが犠牲者なのか、
私には判然としない。