記憶に響く低い旋律、赤い雫に掻き消され。

吉乃森 雪  2006-04-22投稿
閲覧数[340] 良い投票[0] 悪い投票[0]


褐色に赤が混じった、土の上に。
横たわる君とライフル銃。

走馬灯みたいに、頭のなか…ぐるぐる回る“当たり前”の日々。


血に濡れた私の両手。
涙と雨が入り混じって、透明がにじんだりして。


『ごめんね、ごめんね、ごめんね‥』


違う、本当はあなたに逢って謝りたいの。

瞳を見て

謝りたいの。


言いたい言葉も伝わらない。
今になって後悔。


これはわたしが犯した過ち。


ねえ もう一度聞きたいよ。



──『愛してる』。


あなたが撫でたわたしの髪。

赤い雫で溢れてる。

もう一度囁いて?





『─────‥』





音ガ聞コエナイ─。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 吉乃森 雪 」さんの小説

もっと見る

詩・短歌・俳句の新着小説

もっと見る

[PR]
ネ申盛れるカラコン
激安1日98円


▲ページトップ