ハウスミュージック  2008-02-21投稿
閲覧数[340] 良い投票[0] 悪い投票[0]

―最初に記憶しているのは、俺が小学2年生の時だった。

理由は確か、俺が叔母から誕生日プレゼントでもらったスヌーピーの財布を無くし、当時中学1年生の兄、賢一は怒り、暴力、暴力、暴力。
罵声、罵声、罵声。
学校から帰ると、
「財布あったのかよ?早く探せ!」
と、蹴りを入れられ、二階建ての自宅を探す。
毎日、毎日、探す。
もう出てこない。
確信してた。

だが、家に帰ったら財布を探さなくてはならない。
一度探した箇所も無いと分かっていても、とにかく探した。
財布を見つけたかったのではない。
賢一が怖かった。
暴力を奮われるのが怖かった。
賢一の異常な目が怖かった。

―父親は離婚していない。母親は勤めていて、祖母が家事を全てやってくれた。
賢一と俺は五才の年齢差。

こんな家庭環境、そんなにも珍しいものではない。

だが、賢一の家庭内暴力はこの頃からエスカレートしていた。


20年経った今に至っても尚続いている、彼のその気性は何にも例える事の出来ない、狂人じみたものである。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ハウスミュージック 」さんの小説

もっと見る

エッセイの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ