ある夜から僕は、１つのモノを見るようになった。
ソレはフッと気付くと横にいて、ある時は後ろに立ちこっちを見ている。
ソレは体は人で顔はキツネというとても恐ろしく奇妙な生体･･･と言うより、ゆわゆる霊と呼ぶ方が当てはまるだろう。 中でも顔の六本のヒゲと鋭くつり上がったアノ眼には恐怖より死を予感させる。
だが今まで僕に危害を加えてきた事は無い･･･が僕と関わる友人達だけが何故か奇妙な状態になる。
突然その霊が見えるとフッと消えて友人が苦しみ、白眼むいてそして泡を吹いて倒れ込み最後に痙攣(けいれん)を起こしながら気を失う。
友人がそうなると僕は慌て回り、時がたてば友人は何事も無かったかのように起き上がり、始めに話す一言が「キツネ」と皆が言う。
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