彼に告白された私は、思わず彼の顔を見上げた。
彼は、淋しそうな優しい目で私を見つめた。
私は思わず恥ずかしくなって目をそらした。
「もー!また私の事からかってるでしょ!」と彼に笑いながら言った。
彼は「…からかってないよ。ずっと大好きだったんだ。」と真剣な顔で答えた。
私の頭の中は、彼との3年間の思い出が巡った。
私達は二人でいつも休憩時間にコーヒーを飲みながら子供の話しや夫の話しなど、家の事をいつも話していた。
それなのになんで…?
私は焦った。
「でも…永井君には奥さんも子供も……」
私は訳がわからなくなった。
「うん…そうなんだけど…いつの間にか上田さんの事が好きになっちゃったんだ……。」
なんて答えたら良いかわからない…
そんな二人に警備員のおじさんが声をかけた。
「あ…まだいらっしゃいましたか。」
私と彼は慌てて「あ…今、帰ります。」と言って事務所を出た。
彼は「また…メールしてくれますか?」と聞いてきた。
私は戸惑いながら「あ…うん。」
彼は「もう帰らなきゃ。じゃあ、お休みなさい。」と手を降って帰って行った。
私は暫く会社の前で立ち尽くしていた。
なにが起きたのかわからなかった…。