私には会いたい人がいる…
時間が過ぎる中で、私の心はどこかに置いてきてしまったみたいだ…
あの人に会いたい…
出会いは、高校の入学式の日だった。
まだ着慣れない制服が、やけに大きく見えたあの頃
私の隣に居た男の子…
綺麗な顔立ちで、身長は高くて、思わず見惚れてしまった。
私の初恋…
彼の名前は、水月 望
すぐに学校中の王子様になった。
いつも皆に囲まれて、私の入る隙なんてなかった…
でも、奇跡が起こったの…
高2のバレンタインの日…
私はまた彼に渡せないまま自分のカバンにしまい込んだ。
空はオレンジ色に輝いていて…
私の心が少しあったかくなった。
私は今年で、彼の事を諦めるつもりだった。
叶わない夢ばかり追い掛けても、幸せにはなれないから…
私は涙を流しながら歩いていた…
すると、目の前に誰かがいた…
どこかで見た事のあるような…
涙でぼやけて分からなかった…
私はその人の横を通り過ぎた時…