う゛‥‥‥。
は‥‥入りにくい‥‥‥‥。
その時、聖人の取り巻きの一人の“お姉サマ”がー
あたしの存在に気付いてくれたー。
『あら?!あんた一年生だよね?!
誰かに用?!』
その“お姉サマ”の一言で、取り巻きの“お兄サマ”“お姉サマ”達がー
一斉にあたしの方を見たー。
きゃ〜皆さん!!
見なくていいですからぁ〜!!
続けて、続けて〜!!
自分は、なんて小心者なんだろうって思ったー。
『あっ、奈央。
掃除終わった?!
んじゃ帰ろ。』
聖人がそう言って微笑んだー。
『聖人。このコがこないだ言ってたお前の彼女?!』
そう聖人に聞いたのは、聖人の小学校時代からの大親友ー
高橋 サトル君ー。
聖人と対照的で、
男の子の割によくしゃべるー
どこかのお笑い芸人みたいな人ー。
『うん。そ。俺の彼女。』
聖人は、こういう時は、凄くクールだったー。
人が沢山いる所だと、いつもクールなクセにー
あたしと二人っきりになると、いきなり甘えてきたりするー。
そんな聖人の可愛い一面を知っているのはあたしだけー。
それがあたしはー
ちょっとだけ優越感だったー。