【3回表無死1、2塁】
ﾕｳ君、ﾘｭｳﾔ、ﾀｸと2、3、4番の三連続安打で一気に4対4の同点に追いついた俺達。
そこで遂に相手監督土谷が重い腰を上げたのだった。
土谷『雪村！！タイムだ！！』
監督の土谷の言葉通り雪村はタイムをかけた。
そして、土谷自ら主審の元へ歩みより交代を告げた。
土谷『ピッチャー交代お願いします。矢沢に代わって川浦で…』
主審『はい！わかりました』
しばらくして、主審が俺達のベンチ来て交代を伝えた。
主審『ピッチャー矢沢君に代わって川浦君』
曽我端『はい！わかりました！』
曽我端(遂に出てきたか…川浦が…今のこいつらに打てるだろうか…)
ベンチではｹｲﾀがエースが出てきたことに興奮した…
ｹｲﾀ『おほっ〜！遂に来たよ〜！エースが！』
マウンドでは川浦が矢沢からボールを受け取ったところだった…
矢沢『先輩後お願いします…』
矢沢は悔しそうにボールを渡す。
川浦『まぁしょうがねぇって。相手は地区3位だからな…後は俺に任せとけぃ！』
矢沢は駆け足でベンチに戻っていった…
川浦(さぁて久々に手応えありそうなチームだぜ〜)
俺はベンチから川浦を見ていた…
やや高めの身長に無駄のない程よい体つき。
これが県No.1の投手なのか〜
俺は感心してしまった…
マウンドに雪村が駆け寄り何やら話をしている。
雪村『球児。頼んだぞ！お前の真直ぐなら簡単には打たれないと思うけどな…』
川浦『任せろよ！つ〜か、小学校から俺の球受けててメッタ打ちされたの見た事あるか？今日もしっかり抑えるぜぃ〜！』
雪村『よし！頼むぜ！』
川浦が投球練習に入った。
！！！
ｶｽﾞﾏ『トルネード！？』
ズバ→→→ン！！
独特のトルネード投法にベンチは驚いたが、それよりも唖然としたのはその球速だった…
ｱｷ『速すぎる…』
こんな投手打てるのだろうか…
ベンチが静まり返るほどの真直ぐがうねりをあげてミットに吸い込まれていた…
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