カルナ〜?〜

堂本エリ  2008-02-23投稿
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性格悪過ぎって、ちゃんと言ってくれるのは夏子だけだから、大事にしなきゃね。

『思わせ振りなんだよね。ダメならダメってちゃんと断りなさい!それに、自分から誘うってどういう事よ?勘違いしちゃうでしょ!あんたはね、優しくみせて最終的に一番傷付けるタイプだね。』
「はっきり言い過ぎだよ…。」




分かってる。
あの時もそうだった。
生まれて初めて告白された、中学2年生の春。

同じクラスの明るく人気者の男の子に、みんなの前で告白された。
私は彼に気がなかった。

彼の人気をなくしては悪いと思う一心で、私の唯一持ち合わせていた言葉。
【お友達から】
というもので済ませた。

しかし、次の日から私達は
【恋人】
になった。

彼に触れられる事を私は拒んだ。
彼の愛の言葉を聞きたくなかった。
彼と一緒にいるのも
嫌になってしまった。

本当は、彼の為を思った告白の返事ではなかった。
みんなの前で、私が悪者になりたくなかっただけだ。

そう気付き、彼に別れを告げた。
それも、1時間掛けて遠回しに伝えた。

彼は悲しそうな顔をしていた。
私には、飽きれ返ったように見えた。

次の日から、私達はただの【友達】になった。

去年の同窓会で聞いた話だけど、
彼はそれから11年間、
告白というものを一度もしていないらしい。



『ちょっと!ハルナ!聞いてるの?』
「あっ!あ、ゴメン。」
『だから、その子とちゃんと向き合いなさい。気がないなら、その子が一番嫌がる事が何なのかよく考えて!あんたが今しようとしてる事って、そういう事じゃない?』



そうだよね。

明日、健児君ときちんと話しよう。



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