一つの悲しい時代が終わった 血で血を洗った殺戮の時代を私たちは知らない
教科書に書いてあった戦争 モノクロ写真で見たゼロ戦 平和資料館にある赤紙…私たちには遠い国のお伽話のように聞こえる だって体験したことが無いのですから だって実際にみたことがないのですから
私たちは皆犠牲の上に生きている 戦争という大量殺人の中でお国のためと散った私たちの祖先の名は今となっては分からない 愛する人の屍が眠る場所は今となっては分からない ただ一つ分かることはもうここには居ないということだけ
ありがとう あなたのお陰で私たちは生きているありがとう あなたのお陰で今の生活があるのです
私たちが知らない痛み苦しみの世界からあなたが早く解放されますように そして心安らかに眠りにつけるように祈りながらそっと涙を流す
自殺をする人が年々増える近年 いつから人は死を選べるようになったのか かつての時代は生きたくても言えなかった 自ら死ぬ場所なんて決められなかった
自らの死を以て私たちの未来を守った人々に顔向けできない
私たちは生きるべきだ
死んではならない
先人が私たちに託した命の襷を次の世代に託さなければ これが魂の使命だから あなたが生きる意味の一つだから
だから 生きて
死のうなんて言わないで生きて