女「お酒、最高〜〜〜☆」
テンションが上がりすぎたのか、彼女は酒のビンを掴んでテーブルで叩きた。
ガシャーーーッン！！！
ﾏｽﾀｰ「店ん中荒らす奴は、外で食いな！！」
怒ったマスターにウィンナーと一緒につまみ出され、寒空の下でまた涙をにじませた。
女「ダメだ…今日、いろいろダメ…」
彼女がフラフラしながら座った目線の先に、一匹のノラ猫がヨタヨタと歩いてきた。
そう、それはあのノールだった。
女「猫ちゃ〜ん☆私と一緒にご飯しなぁい？」
ノールはその声に振り向くと、よくわからない圧迫感を胸に感じた。
ﾉｰﾙ「（っ…なんだ、この感じ…）ニャー」
その時まだノールは自分が一目惚れしている事にまったく気がついていなかった。
女「さ、おいしいウィンナーだよ〜☆ほらほら遠慮しないで」
あまりにタイミングがよくて少し警戒したが、お腹の虫が悲鳴をあげたので、ノールはすぐに気を許してウィンナーに飛びついた。
女「おいしい？…よしよし、私はクレイン。食べながらでいいからさ、少し私の話を聞いてくれる？」
ﾉｰﾙ「ニャー」
その方が都合がいいのか、クレインは言葉の通じない相手に向かって、失恋話を始めた。
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