(弁慶ってまさか源頼経の家来として仕えた人じゃないのか!?でも今の奴はどう見ても鬼にしかみえない…)
そう思ってる間も弁慶は容赦なく人々を殺していく。
「シャシャシャッ、なんと愉快な事だ。ゴミ共の悲鳴は本当に最高だのお。――うぬっ!?」
突然弁慶が僕の方を睨み付けるように見てきた。
「確かお主はこないだ儂の手で殺したはずだがのお…なぜ生きておる?」
弁慶が不思議そうな顔つきで僕に言った。
しかし、僕は弁慶のあまりもの迫力に言葉が出てこなかった。
「まあよい。理由など聞いても仕方ない。ここで完全に殺してやるわ。」
弁慶が僕に真空波を撃とうとした時だった。
「タケルーーーー!!」
聞きなれた声が僕の耳に聞こえた。突然ユキナが僕に向かって走ってきたのだ。
「ユキナ!!??なんでここに来たんだ!危ないから逃げろ!!!」
「死ぬぇぇぇぇ!!!!」
――ブシャァァァッ