天使のまち02

 2008-02-26投稿
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☆天使の記憶★
しばらくしてレナンは目が覚めた。
綺麗に片付けられた女の子らしい部屋。
その隅に置かれている一つのベットの上にレナンはいた。
「人間界。…そうだった!あたし、人間界にきたんだ!」
天界には無い物が、その部屋だけでもたくさんあった。
例えば、このベットもそうだし、不思議な機械もある。天使以外の生き物が、水の中を泳いでいる。
その生き物に触れようとした時だった。扉が開いた。
「あ!舞奈、目が覚めてるよ!」
バタバタ…。誰かが走って来る。
「本当だ。…こんにちは。」
これが人間かぁ。天使とあんまり変わんないんだね。
「舞奈、まだ意識がちゃんとしてないんじゃない?」
「だね。じゃあ、ここは寒いし向こうの部屋に行こうよ。」
レナンは手招きを受け、二人についていった。
「どうしたの?こたつ、入らないの?」
人間の二人を観察していると、最初に見た人間に呼びかけられた。
入ってみると、そのこたつというものは暖かかった。人間ってすごいな。
「あの…名前、なんていうの?あたしは
舞奈。愛川舞奈。」
「私は望田香織っていうの。何歳?」
「あたしは…レナン。14歳だよ。」
舞奈と香織は顔を見合わせた。
「なーんだ。同い年じゃん。見ない顔だったから…。」
「ねぇ、どうして舞奈の家の前に倒れてたの?」
香織が聞いた言葉に、レナンは少し戸惑った。
「え…?どうして…だろ?気が付いたらこっちの世界にいたんだけど。」
舞奈が変顔をした。
「こっちの世界?」
「あたしは、天使なの。人間の優しい心を探しにきたんだよ!」
舞奈も香織もキョトンとしている。どうしたんだろう?
すると舞奈が笑い出した。
「最高、それ!確かにレナンは天使みたいに可愛いけど…さすがにそれはないでしょ!」
どうやら天使ということが信じられないらしい。
「羽だってあるよ!ほら…あれ?!」
確かにあったはずの羽は、レナンの背中から消えていた。
「…ねぇ、家はどこ?良ければ私達送るから。」
「家…ないよ?」
舞奈と香織は驚いた。

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