えっ?転校生?あたしは転校生とか初めてだったからワクワクした。
一瞬教室がざわめいた。「田中くん、入って〜」田中くん?なんだかありふれた名前...どうせ陰キャラなんだろうな。「あっつ〜この学校クーラーないのかよ?」
教室が静まりかえった。なんなねこいつ入ってくるなり文句かよ。
「あ〜田中くん、自己紹介してくれる?」
「自己紹介とかしたってみんな忘れるじゃん?あんま意味ないよ。」
「そ、そうだね。じゃあ、席は岡村さんの後ろでいいね?」
「そこしかないなら仕方ないんじゃん?」
げっ。あたしの後ろ?そういえば結構前から机がいっこ増えてたよな〜
あたしの席は今一番後ろで日が照っててお気に入りだったのに〜最悪。
「よ、よろしくぅ!」
「・・・。」
はぁ。ムカつくわ〜
それから昼休みになった。いろんな所から噂を聞き付けた人がいっぱいやってきた。その中にはあたしの好きな人もいた。と思った瞬間田中が喋りだした。
「俺、田中やけど!覚えてる?」
「おっ?ぉ、おぁ〜久しぶりやな!」
ええ!知り合いなん?またまたさいあく〜 「よろしくな!」
「又遊ぼうぜぃ!」
こうして次の授業になった。
「こら!岡村!」
「は、はい〜!」
どうやら寝てしまっていたようだ。この席はあったかいから眠くなるんだよね〜又寝ちゃったか、、
「すみませんでした。」
「なぁなぁ?」
あ〜今日の授業つまんないの。
「な〜!!!」
「いった〜!なんやのよ」「さっきから呼んでるのに、気付かへんからや!」
「な、なによ?」
こう間近でみるとこいつカッコいいな〜性格がよければな、、
「ここわかる?」
「あ、うん。」
これでもあたしは勉強できる方だった。
「ここはね、これがこうなって、、、」
なんだか田中と喋ってたら気分がよくなってきた。
今日はいいことなかったけど、明日はありそうな気がしてきた。
この時はまだ気付いてなかったよね。
田中があたしの大切な人になるなんてさ。
ありえないって思ってた。