私は彼の温もりと仕事の疲れを体に感じながら家に帰った。
「ただいま…」
夫が帰って居るがなんの返事もない。
また部屋にこもってインターネットに夢中になってるのだろう…。
子供達は塾と部活から、もうすぐ帰ってくる頃だろう。
私は慌ただしく洗濯機をかけ、子供の帰宅に間に合うように夕ご飯の支度を始めた。
「ふぅー」
思わずため息が出る…
仕事が遅くなると夫に伝えておいても何もしておいてくれない。
いつも自分の遊びの事ばかりだ。
「なんで私だけ……」
思わず涙が流れた。
情けなかった。
最近の私は、夫との考え方や価値観の違いから、日に日に心の隙間を感じ始めていた。
そんな私に彼からメールが届いた。
「上田さん、今日は驚かせてごめんね…。お家に帰って大丈夫だったかな?心配だよ…。でも僕の本当の気持ちを伝えられて良かった♪これでも精一杯勇気を出して告白したんだ。今でもドキドキだよ。これからもよろしくね♪」
なんだか干からびた私の心が温かいものに満たされて行くのを感じた。