桜は商店街の外れの倉庫にいた。
「なんで私をさらったの!?」
桜はとなりにいた男に叫んだ。
「これが一番太田準を呼ぶには手っ取り早いんでな。ついでに嬢ちゃんに本当のあいつをみしてやる。」
(本当の準君?)
そこに準がやってきた。
「約束通り来たんですから、彼女をはなして下さい。」
「その前に質問だ。組織に戻る気はねぇのか?」
(組織?)
「・・・ない」
「ならば、お前を殺った後に解放する。」
男はそう言うと二本の斧を取り出した。
「・・・名前は?」
「アンサー所属、織田洋!」
織田は斧で準を叩きにいった。
桜は思わず目をつむった。
恐る恐る目を開けるとそこにはすべてを紙一重でかわす準がいた。
織田は少し引いた。
「なぜその実力で組織に戻らない!お前ならトップクラスの実力だろ!」
「・・・僕は約束したから」
「雪とかいう女か。」
「・・・」
準は答えない。
「ならば・・・」
織田は桜に近づいて言った。
「本気で殺りにこないならこの嬢ちゃんを殺す」
準はゆっくりと腰に下げていた刀の柄に手をかけ、抜いた。
それは日本刀であったが普通と全然違った。