朝だ、不安からか眠れなかった。 どんな仕事なのかは気になるが、金は欲しい。
「????」
携帯が鳴った、知らない番号からの着信。
「はい」
「お〜俺だ、加山だよ。」
「あ〜どうも。」
「何かしこまってんだよ?別に昨日の感じでいいよ。」
「はぁ〜」
「昨日言ってたのだけど、今日の、そうだな〜・・昼の1時に駅で待ち合わせしよう。」
「1時に駅ね。どんな格好で行けばいいんだ?」
「別にどんなでもいいよ。着る服はこっちで用意するから」
「わかった。」
「それじゃあまた」
1時までまだ余裕がある、とりあえず朝飯食って、風呂にでも入ろう。
家を出て駅に向かう。 今頃眠気がおそってきた。 だるさと不安で無性に帰りたい気分だ。
駅が見えてきた。加山らしき男はまだいないようだ。 一服しようとベンチに座ると隣の男が声をかけてきた。
「おぅ丈君?早いね」
えっ?加山?
昨日とは全然雰囲気が違う妙に普通の格好だ。こいつホントに何者なんだろう?
「え〜と、これ今日着る服。それに着替えておいて。」
渡された袋の中にはスーツにシャツ、ネクタイ、靴そして携帯が入っていた。