由紀が俺の家に買い物袋を持ち、帰って来た。
「ただいま〜!今日ハンバーグ作るね☆」
俺の好物…さすがの俺もテンションがあがる。
「そういえば、さっき話した手紙読んだ?」
「あ〜あの手紙今かばん探ったんだけど見つからなくてさ。どっかいったわ!」
「え〜なにやってんのさぁ…。読みたかったなぁ〜。」
「そんなに訳わからん手紙気になるか?」
「うん、気分悪くしないでね?裕也あの手紙もらったとき寝てたでしょ?そんときの男どんな人か覚えてる?」
「あ〜いや、あんまり。暗い感じの男じゃなかった?」
裕也のあいまいな記憶を辿りながら思い出す。
「その男がどうかしたの?」
由紀が不安げに口をひらく。
「あたしがトイレいこうとしたらその男が廊下立ってて『あいつは渡した手紙みたか?』って聞いてきてなんか怖かったからわからないっていったの。そして、いこうとしたら『俺と今話したことは誰にもいうなよ。Gのゲームはもう始まっている。』って。」
俺は訳がわからなかった。一瞬頭の中が真っ白になったが一本づつひもをとくことにした。
「そのことを何で学校で言わなかったんだ?」
「怖かったし、あの時全部の授業のとき近くにそいついたんだもん…。帰りも付けられてそうでここにくるまで話せなかった。ごめん…。」
由紀はうっすらと目に涙を浮かべながら話した。
謎はたくさんあったがまずは由紀の作ったハンバーグを食べた。
このハンバーグが由紀に作ってもらった最後のハンバーグだった。