「おはよう早紀」「おはよう」学校へ行くといつものように友達の香織が声をかけてくれた。
「今Θﾚﾎﾟｰﾄ提出だよねぇあたし徹夜し…」「香織？」言葉が詰まった香織の目線を追う。「ぢゃあたし行くゎ」「ちょっ…香織!?」香織を引き止めようとしたが後方から誰かがこっちに向かって走ってくるのが分かった。
「ょぅ早紀!」「朝から走ってきて何の用よ」今私の目の前にいるこの男、同じ大学に通う沢田健人だ。大学に入ってから不思議と１番始めにうちとけたのがｺｲﾂだった。おそらくいつも陽気な笑顔が人を引きつけるのだろう。しかし、今Θは私の顔を見るなり険しい表情をした。「早紀さ…今Θ何か変じゃね？」私は健人に溝うちをかました。「ｱﾝﾀそれ失礼よ」「っ…いやそうじゃなくて…ｺﾞﾎ…元気なぃっていうか」私は思わずドキッとした。図星だったのだ！今朝、朝田大樹を見てから私は自分でもわかるくらい元気がなぃ。「何かあったのか？痴漢とか…でも早紀にそんな事する奴いねぇか」「黙れ」私の拳が健人の顔面に直撃した。これ以上ｺｲﾂといると自分のﾍﾟｰｽが乱されそうなので、この場を退散しようと思った。「おぃ早紀っ」「ｱﾝﾀさっきから人の心配してるけど、今Θﾚﾎﾟｰﾄ提出なのわかってる？」「あっ!!やべぇ!!忘れてたぁ!!」
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