(3号機マーク12を撃破!)
(隊長機交戦中!)
ブリッジ内で怒号が響く。全くもって予想外の援軍の迅速さと量、そして質。
彼らは月軍日本侵攻部隊総司令部が置かれた横浜基地からの援軍のようだ。
「これは相当美味しいごちそうが入ってるわね」
「言ってる場合ですか!!」
敵の数は現在19。奇跡的に味方の損害は奇襲を受けた時に撃墜された8号機のみ。
「前線へ出るわ。主砲開け、正面突破で敵制空権内に逃げられる前に終わらせます。」
「はっ?」
いきなり変わった滝川の顔と口調に困惑したのか、荒木は聞き直してしまった。
「聞こえなかった?正面突破よ。……敵はWWのみで編成された機動力重視の部隊。圧倒的火力で磨り潰せばいい。何より、ここであの補給艦、必ず沈めておきたいわ」
この人はいつもこうだ。
誰よりも冷静沈着。
UnHappyNewYearの時も艦長は誰よりも冷静だった。
「無論、足の遅い戦艦クラスの母艦がこちらに向かってないとも限らない。勝機を逃す手はないわ!日本軍の底力、見せてやりましょ」
あおかぜはゆっくりと主戦場へと向かう。
前方では数十ものWWがしのぎを削っていた。