桜は咲かない………。
なぜなら、貴女が消えてしまったから………。
貴女と過ごした記憶それは僕にとって幻想でしかない………。
貴女の温かさに一度でも触れてしまったら。
二度と離したくないと幻想をいだいてしまう………。
それは、願ってはいけない幻想………。
だから、僕は貴女を失おうと思った………。
夢から目覚めた時貴女はすでにこの世から消えていた………。
覚えているのは最後に貴女を抱きしめた記憶と。
貴女の鮮血の温かさだけ………。
この桜は、貴女の温かさと幻想と記憶を知っているから花を咲かせない………。
貴女と僕は、桜散る奈落へ堕ちていく………。
その先には………。
なにもないと知りながら………。