俺は、どぅなったんだ・・・?
死んだ・・・のか?
目の前が暗い・・・
どぅなったんだ・・・俺・・・―――。
啓吾は、静かに目を開けた。
「ここは・・・何処だ?」
周りを見回すと、そこは病院にある個室だった。啓吾は、ベットで眠っていたようだ。
「あっ!203号室の患者さんが目を覚ましましたよ!」
啓吾がいる部屋の前を通りかかった看護婦が言う。
「?」
「おぉ!やっと目を覚ましたか」
啓吾のいる部屋に入ってきたのは、めがねをかけた医者とさっきの看護婦だった。
「3年も眠ったままだったから心配だったんだよ」
「さ、3年っ?!」
「あぁ、そぉだよ。気分はどぅかね?」
「あ・・・、大丈夫です」
「そぉか。じゃあ、退院できるね」
「は、はぁ・・・」
そして、啓吾は病院を出た。
なんで俺が病院にいるんだ?
なんで、3年も寝てたんだ・・・?
あれから、どぅなったんだ?
じゃあ、怜は?翔は?舞は?龍華は?
皆どぅなったんだ?
啓吾が、下を向きながら歩いていると前方で、飲み物を買っている男とぶつかった。
「あぁ!スイマセン」
「いや、こちらこそ・・・」
下には、男の財布から落ちた金が散らばっている。啓吾は、それを拾い上げた。そして、男に渡そうとしたが・・・
「なっ・・・―――!!」
なんと、啓吾が拾った金がすべて曲がったり、固まったりしていた。
「は、ハハハ・・・」
と、苦笑いをしながら啓吾はその金を男に渡して立ち去った。
「あの力・・・、そしてあの右肩に書かれている文字・・・。間違いない、あの少年は・・・―――」
男は、驚いた表情で言う。
「あの少年は、3年前に消えた・・・、リイバーの者じゃないのか・・・?」