他に情報を持ってる人がいないか、知り合いに聞いたが、予想通り答えはNOだった。
もう行き詰まってしまった。 誰に聞けば分かるんだろう? 全く検討がつかない・・・・んっ?そういえば丈の親はどうなんだろう? 彼の携帯に加山という男の番号が入ってるのでは?
俺は一番重要な所を見逃していたのかもしれない。
しぶる知り合いの警察官をなんとか説得して、丈の親の住所を手に入れた。
おそらく年も近いし、線香をあげに来たと言えばごまかせるだろう。
丈の実家はとても立派な一軒家だった。 インターフォンを押して少しすると、女性から返答があった。 おそらく母親だろう。
「丈君の友達の準と申します、お葬式に参列できなかったので線香をあげさせていただきたく参りました。」
「ありがとうございます、今玄関開けますので少々お待ち下さい。」
顔をだした母親はかなりやつれた様子だった。葬式の翌日だ無理もない。
「この度は本当になんて申し上げたらいいか・・・」
「息子のためにわざわざありがとうございます。よかったら息子との話聞かせてもらえませんか。」
「はい」
「今お茶入れるからまっててね」
「いえ、お構いなく。」
それから俺は嘘で塗り固めた出来事を母親に話始めた。