(好きだよ…)
「俺さ…気になる子がいるんだ…」
「はっ!?」
瞳は思わず聞き返してしまった
「そんなビックリしなくても…」
柳瀬は苦笑している…
「俺さ…乙女心って分かんないから…女の子に相談しようと思って…」
「…何で私なんですか…」
「俺…女友達いないから…」
「看護士さんとかいるじゃないですか…」
「仕事中じゃん…」
「…帰ります、ココアごちそうさまでした」
瞳は立ち上がった
「ちょっ…」
「それに…私恋愛したこと無いし…乙女心なんて分かりません」
「…」
「失礼します」
(佐伯さんって勉強も運動も出来てすげぇよなっ)
(えっ…)
(突然クラスメートの男の子に声をかけられた)
(そんな…こと…)
(いや!まじで尊敬!ねっ友達になってよ!)
(瞳は黙って頷いた)
(よっしゃっ!よろしくっ!)
(男の子は瞳に右手を差し出した)
(高校1年生…瞳の初恋だった…)