「さて、取り敢えず紹介しておくわね。こっちにいるごく普通なルックスの男の子が、私たちの従兄弟のロイよ」
ミリスはそう言って、ロイを紹介した。
…ごく普通…―＼r
ロイはその言葉に喜んでいいのものかどうか分からなかったが、
「よ、宜しくお願いします」
と、言って、頭を下げた。「よし、それじゃ、準備体操の後、素振り五十回よ！」
ミリスの号令を受け、三人はそれぞれ準備体操をした後、剣を持って素振りに入った。
ロイは素振りをしながら、隣の二人をちらりと見て、この二人、強い！―＼r
と、思わず感嘆してしまった。
「ふふん、ロイ、あなたも負けてられないわよ？」
その様子を見ながら、ミリスはにやりと笑った。
「…」
ロイはその言葉に答えなかったが、内心、負けられないという思いが芽生え始めていた。
「素振りが終わったら、実戦に入るわよ！私も入るから、リリーは私と、ルイスはロイと、それぞれ手合わせをしなさい！」
素振りが終わった後、ミリス姉さんの指示で、ロイはルイスと手合わせをする事になった。
「ふふふ。あの二人は絶対に渡さんぞ！」
剣を構えながら、ルイスはそう言って、じりじりとロイとの距離を詰めていった。
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