フェアゲーム

73  2008-03-04投稿
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「学校だりぃ〜」
―田島あかり。17歳。高三。学校途中の公園でサボり中。
タバコをプカプカふかしながら青い空を見上げる。
「…今日も平和だ」
あーあ、なんか私リストラされて公園で時間つぶしてるサラリーマンみたいだわ…なんて思いながらボーっとしてたら誰かに声をかけられた。
「あ、田島あかりさんだ!」
反射的に体がビクっとして急いでタバコを揉み消した。
声がした方を振り向くと何だか見たことのある顔があった。
「えーっと確か…一年の坂城だっけ?」
「はい!坂城悠斗です!いやー、田島先輩に名前覚えてもらえてるなんて光栄だな」
―いやいや、君かなり目立つしね…。
思ったけど口にはしなかった。
坂城悠斗は、一年生にして派手な金に近い茶髪で耳に何個かピアスを開けている。身長は170?ほどであんまり高くはないのだが、顔がものすごく整っているのだ。ってゆーか綺麗だ。
という理由で学校内に彼の存在を知らない女子はいない。
私が何も言わずに彼の顔を見つめていると、坂城は急に女顔負けの美しい笑顔を見せ、言った。
「先輩ってタバコ吸うんですね…やっぱりバレたら停学ですかね?」
な、何を急に言い出すんだこいつは。
「チクる気?」
私は冷や汗をかきながら尋ねる。
「いえいえ、そんな事…ただお願いしたい事があって」
言いにくそうに伏し目がちになる坂城。
―ここからゲームは始まっていく…

続く



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