「おぃ、なんだよその格好。戦争でも始める気か。」「ハッ!戦争?そんなくだらないもののために俺が労力を費やすと思うのか。はい!喜んで!!」
「費やすのかよ!!そこは遠慮しろよ、人として。」
ある学園内のホールにて。
「ふん、だから貴様は甘いというのだ。戦わずして勝利は得られんのだぞ?戦え!この糖類!」
「糖類!?なんか怒る気もしねぇ・・・・」
「丁度いい。貴様も加われ。人数が多いほうが盛り上がる。」
「俺は盛り下がるけどな。で、なにするんだよ。」
むむぅ、と宇宙の仕組みについて思考する哲学者のような面持ちで彼は宣告した。
「いや、まだ決めてないんだ。」
「決めとけよ!!」
なんという段取りの悪さ。始まる前に終わった。
「候補はいくつかあるんだが。」
「なんだよ。普通のにしろよ。」
「そうだな…食堂をジャックするとか、今夜のオカズをつまみ食いするとか、考査前の教官室に火を放つとか……」
「スケールの大小が入り乱れてるなぁ。普通のって言ったじゃん。」
「つまらん奴め。じゃあ200歩譲って探偵ごっことかはどうだ?ターゲットの後を執拗に付け回し精神的に追い込んで行く…わくわくするだろ」
「200歩譲ってそれか。」