次の日…
私は学校に行くことにした。いつもの私だったら、3、4日は休んでいたはず。
だけどあのDVDが背中を押してくれて、今日学校に行く勇気が湧いてきたんだ。
朝、先生に渡しものがあって職員室へ行った。
そしたら先生が
「めずらしいね、あなたが一日で復活するなんて」
なんて…なんて嫌味っぽい言い方なんだ!?でも……当たってるからしょうがないよ…。
この日初めて、自分が今までみんなにどんなふうに思われていたのか…。
そう思った瞬間、ものすごい劣等感が私のなかで暴れだした。
今までの私って…ちょっとした青春ドラマの問題児の一人みたいなんだって…。
あぁ、恥ずかしい。
先生にこれからどんな顔して会えばいいのだろう?
そこまで考えてしまうほど私は恥ずかしかったよ。
やっぱり…踏み出してよかったよ。
さぁ…頑張らなきゃね…。
私は意を決して教室に歩き出した…。
ガラガラッ
ドアを開けた瞬間、クラスメートのものすごい視線。
う゛ぅ…やっぱりこの瞬間は堪えられない。
そう思っていると、真奈美がさっそくやってきた。
「ねぇねぇ、なんで昨日休んだの??優梨のせいで昨日は一人で帰るはめになっちゃったんだからね!!今日は一緒に帰ってよ!!」
「………」
やっぱり、いざとなるとなんにも言えなくなる私。
あぁ、みじめだ。こんなのは絶対に嫌…。
私はぐっと制服のスカートの裾を掴んだ。
駄目だよ…ここで言わなきゃ…
「なんで黙ってんの!?」
「……よ…」
「ん?なに?聞こえない!!」
「…帰らない!!…」
私は、蚊のなくような声だけど
はっきりと‘帰らない,って言えたんだ。
それが嬉しくて嬉しくて、唖然とした真奈美を残して教室を出た。
「…やったぁ…」
私は小さくガッツポーズをするとまた教室に戻った。