『梅城会長!あんたの話は良く分かった!!』
『俺達も協力するぜ!!』
『だから辞める何て言わないでくれ!!』
『戦争は恐いけど私も賛成するわ!!』
『本当、レイプとか拉致とか絶対許せない!!』
『ああやってやるさ!不良が何だってんだよ!!』
『ここで第一中学校を見捨てる分けには確かにいかないな』
『ここまでやって来た改革だ―最後までやり遂げようぜ!!』
『あんな鬼畜集団だからな。いずれは俺達を襲い出すかも知れないしな』
『そうだ!!やられる前にやっちまえ!!!』
いつしかカーテンが開けられ、取り戻された灯りの中で―\r
生徒達は興奮と熱狂の渦と化していた。
そして一斉に大きなうねりで館内を揺るがし始める。
不良校を倒せ盟友を救え 不良校を倒せ盟友を救え 不良校を倒せ盟友を救え!
彼らは自ら戦争を択び取ったと思っている。
一方で彼らを戦争へと気付かせないで誘導したと、梅城ケンヤは心の中でほくそ笑んでいる。
扇動する側とされる側
命を落とす者と命を奪う者―\r
論より証拠
どんな恐れ・懸念・無関心もあの映像が全て吹き飛ばした。
生徒達は目の前に見せ付けられた《現実》にあらゆる感情を爆発させそして―理性を失った。
『だ、だが待ってくれ―もう少し考えてみた方が良い』
『これは第一中学校が当事者だ。俺達が力任せに介入したらかえって厄介な事に―』
一部理性を保った生徒達による慎重論も
『はっ、お前は死ぬのが恐いのかよ!?』
『味方の生徒が監禁されてるんだぜ!?それを見捨てろってのかこの臆病物が!!』
『おまえらみたいな覚悟の無いクズが改革を台無しにするんだよ!!』
『本当危機感も無ければ正義感も無いんだなおまえらは!!そんなに嫌ならこの学校から出てけよ!!』
最早かき消されて行くのみなのだ。
荒々しい激情の洪水の中に―\r
『それでは評決を取ろう!賛成者は起立して下さい!!』
演壇の前に踊り出た学防委員長・赤木マモルが高らかに生徒達の審判を尋ねた。
体育館に鮨詰めの1000人は言われたままに全員立ち上がり賛意を示す。
座ったものは一人もいなかった。
全会一致―評決は即座に終わった。
第三中学校はここに決断を下した―戦争へと。