お詫び
29話と30話が逆になりました。深くお詫びいたします。クロイツ中佐のダークキャットの飛行ユニットがいきなり、壊れててビックリした方もいるかもしれませんね。
「ぬぅ‥‥チョロチョロすんなよ!!」
ハルの攻撃は擦りもしなかった。
隙の大きい実刀は以前から実用性が疑問視されてきたが、一部エースパイロットからはその破壊力には根強い人気があり、改良には至っていない。
対してダークキャットは『猫の爪』のあだ名に違わず、リーチは短いものの、高い汎用性能を実現している。
加えてこの実力差。
「真っ二つになりやがれ!!」
ハルは思い切り剣を斬り下ろす。
ガチン!!
自分でも驚く程手応えがあった。
だが、メインビューに映っていたのは真っ二つになったダークキャットの手榴弾のみだった。
「げ」
目の前で手榴弾が爆発する。ハルは吹っ飛んだ。
乱れた画像が元に戻った時、そこには猫の爪を振り上げるダークキャットの姿があった。
「死ィ―――!?」
死を覚悟した。串刺しになるのか、俺。
突然爪をむき出しにするダークキャットの背後が爆ぜた。
背後から現れたのは美しい蒼い巡洋艦だった。
「あおかぜ!」