香雲)その方角って私達の故郷があるほうじゃない!!!
香雲が声を張り上げて言う
ナラビ)えっ!!?
風紀)言われて見りゃ〜そうだなぁ。どれくらいの距離だ?
ナラビ)え〜と2000キロ程かな?
香雲)じゃあやっぱりそうだ。それくらいの距離だもん
風紀)けどうちに月の葉書ってあったか?
香雲)私はしらな〜い
香雲は両手を挙げて答えた
ナラビ)(あれっ?
ナラビが何かに気付いた
ナラビ)お父さん達の“感じ”だ
ナラビは嬉しそうに呟く
香雲)えっ?
風紀)本当か?
風紀が聞くと「うん」と元気に答えた
ナラビ)途中の道だから寄ってもいい?
ナラビが風紀と香雲に頼む
風紀)(まだ親父さんとの約束を果たしてないが…………
風紀はナラビの親との約束を思い出す
風紀)よし、じゃあそうしよう
ナラビの一族の集落はここから300キロ程で一週間で近くまでこれた
ナラビは近付くにつれて表情が生き生きとし始めた。ナラビは毎日「今日まで見た事を全部話すんだ〜」と言っていた
が、そんな願いは決して叶う事は無かった。さらにまた、ナラビは悪夢を見る事となる
それは、砂漠の山を登る時であった。ナラビが先に登り後から二人が着いて行った。突然
ガクッ
ナラビが地面に膝を付けた
香雲)どうしたの?…………ハッ
香雲と風紀が駆け寄ると二人とも息を呑んだ
目の前に広がっているはずの集落が滅されていたのだから
ナラビ)お父さん!!!!!お母さん!!!!お兄ちゃん!!!皆ぁぁぁぁぁぁぁぁ
ナラビが悲鳴をあげる
風紀)クエア一族は倒したはずなのに
泣崩れているナラビを見て風紀が言う
香雲)あっ誰かが立っている。
集落があっただろう場所の中心地にナラビ位の年頃の男の子がいた
ナラビはそれを確認すると一目散に駆け付ける
ナラビ)だっ大丈夫?
ナラビが心配すると、男の子は、冷たい表情をして
男の子)この“感じ”君も光の一族?
ナラビ)えっ?
ナラビが思わず反応すると
風紀・香雲)危ない!!!
二人が叫ぶと
シュッ
なんと男の子の手刀がナラビの腹にめがけて突付けた!!!