『マジかよ?!奈央。じゃあ今日は一緒に帰れねぇよな。』
やっぱ聖人は不機嫌だー。
『うん。聖人ごめんね。今日はミズホさんの家に行く事になっちゃった。』
あたしがそう言うと、聖人はー
『分かったよ。いいよ。じゃあ俺一人で帰るもんね。
んじゃあな。
あ、ミズホ。
くれぐれも奈央に変な事教えんなよ!!』
ミズホさんに、
しつこい位に念をおす聖人にー
あたしは、ちょっぴり嬉しかったー。
『分かってるわよ。聖人しつこい。
じゃね!!
奈央ちゃんは、くれぐれも丁重に扱わせて頂き、
あまり遅い時間になる前に、お家にお返しさせて頂きます!!』
そう言ってミズホさんは、
ペロッと舌を出して、あたしの顔を見たー。
『あはは。』
思わず笑ってしまったあたしー。
『女の考えてる事は訳分からん。奈央。この姉さんに悪い遊び教わったら駄目だぞ!!』
あたしにそう言った聖人はー
『じゃあな。』
足早に教室から出て行ったー。
『奈央ちゃん。じゃあね!!ばいば〜い!!』
聖人の直ぐ後に、サトル君も帰って行ったー。
『さ、奈央ちゃん。あたし達も帰ろ。』
『はい。』
あたしはミズホさんと、ミズホさんの家に向かって歩いたー。
あたしはー
聖人と初めて一緒に帰ったトキみたいにー
なんだか凄くー
ドキドキしていた‥‥‥‥。