永久(トワ)に...

ゆちち  2008-03-08投稿
閲覧数[320] 良い投票[0] 悪い投票[0]


貴女ヲ手ニ入レタクテ仕方ガナイ

銃口をそのこめかみに当てると,貴女の心臓の音が早鐘のように鳴るのが聞こえるようでした。

貴女ヲ手ニ入レタクテ仕方ガナイ

ごめんなさいね。僕は本当にワガママでしょう?
でもね,分かって欲しい。

独リデ死ヌ僕ノ気持チヲ分カッテ欲シイ──…

一度は手放したその温もり。
初めて<彼女>と手を繋ぎ,その手をバイバイと小さく振った。
貴女のことはもう愛さないつもりでした。
貴女を失った僕は,生きてる意味が見つけられずに死ぬつもりでした。

──デモ,ヤッパリ貴女ガ欲シイ

もう別れないようにするには,貴女をずっと側に置いておく必要がある。

ドウスレバ一緒ニ居レル?
ドウスレバ貴女ハ,コノ愛ニ気付イテクレル?

この拳銃,貴女を想って手に入れました。
これで貴女と共に死のう。
そうすれば,僕たちは永遠に一緒だから──。

世ノ中ハ不条理デスカ?

なら,弁護士にでも相談すればいい。

でも,貴女が思っている以上に僕は貴女を愛しているんです。

パン──

貴女の頭を貫く銃弾。
痛かったですか?苦しみましたか?

今行きます。待っていてください。

パン──

お待たせしました。
もう離しません。

貴女ハ僕ダケノモノデスカラ──。




投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ゆちち 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ