かさなるてのひら。☆2

風上奏翠  2008-03-08投稿
閲覧数[107] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「朝っぱらから災難だったな」

横で文博が笑う。道に誰も居ないからって、そこまで笑うことねぇだろ。

「笑ってんじゃねぇよ!っあ゛ーまだ痛ぇし…」

ついさきほどの事を振り返りながら、落ち着いてくれない腹をさする。

「でも、寝坊した貴也が悪いんだぜ?杏奈ちゃんに感謝だろ」
「うるせー!起こし方が悪いんだよ。もう少し女らしい起こし方すりゃぁ…」
「お前は起きないな。起こし方は悪くねぇよ。起こされる方が悪いんじゃん」

今度は含み笑いかよ。馬鹿にしてんな、こいつ。

「今度から気をつけりゃあいいじゃん」
「簡単に言ってんじゃねぇ」

そうこうしているうちに、学校の門前まで来ていた。
と、腹をさすってた所為で落ちていた視線を上にあげると、
一人の女子が思い切りずっこけた。
そいつが持っていたらしい紙類が、悲鳴と一緒に空気中を舞う。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 風上奏翠 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
ほしのあき大絶賛
極上スクラブ3800yen


▲ページトップ