「イ〜ッヒヒヒヒヒ〜」
ここは、魔物が住まう崖淵斜陽館でございます。
今夜のお客様は『美』でございます。早速斜陽館の一室から、奇妙な笑い声が響いているのでございます。
先ほどの変な声の主
即ち、この部屋の住人である、変人で有名なA博士。
A博士「でけたでぇ」
助手「先生何が出来たんですか?」
A博士「モテモテ?の薬や」
会心の笑顔で助手に笑いかける。
助手「おめでとうございます。ですが先生、まさか、その危ない薬の試飲じゃ無いですよね。」
A博士「まぁ無理もないて、前にも試飲させたら、失敗やったしなぁ。まっ今回は自信が有るさかい、わてが飲みまひょ。」
という訳で、薬を飲んだ博士…
A博士「助手?なんて顔しとるんじゃ、はよう鏡を持って来んかい」
真っ青な顔をした助手は、あわてて鏡を差し出した。
A博士「ヤッタァ?成功したぞぉ?凄いイケメンじゃ?モテモテやぁ?」
実は、博士には超美しく成った自分が見えるらしい。
実際は元の醜いままなのだが…
飲んだ本人だけが、綺麗に見える薬。
これでは、化粧をして自己満足している婦人と変わらないではないか。
如何でございましたでしょうか?
次の、お客様は、貴方かも知れません。