* * * * * *
『奈央ちゃん!!
上がって、上がって!!』
あたし以上に、
ミズホさんのテンションは高かったー。
『家には誰も居ないから安心してね!!』
キレイなお家ー
あたしの家とは大違いー
『親は共働きなんだ。』
ミズホさんは、
あたしを自分の部屋に案内してくれたー。
ミズホさんの部屋はー
女の子らしい部屋には見えなかったー。
『ごめぇ〜ん。
散らかってるでしょう?!』
ミズホさんが言う程、部屋は散らかってはいなかったー。
きちんと片付けている方だったー。
ただー
ミズホさんの見た目の女の子らしいイメージとは程遠いー
とても殺風景な部屋だったコトがー
あたしには意外だったー。
壁にはー
スナップ写真が貼られていたー。
それはー
いつも放課後にツルんでいる3-5の、
いつものメンバーの写真だったー。
そこにはー
ミズホさんー
サトル君ー
そしてー
聖人もいたー。
『あたし、何か飲み物持って来るね。』
ミズホさんは、
飲み物を取りに階段を下りて行ったー。
はぁー
あたしー
本当にミズホさんの家に来ちゃったよー
ドキドキしていたー
そうだー
今週は、お母さんが夕飯の当番なんだっけー
お母さんー
あたしが茶髪になって家に帰ったらー
びっくりするだろうなー
あたしはー
聖人と付き合い始めてからー
母とあまり話さなくなっていたー。
帰ったらー
お母さんとー
久しぶりにー
話をしてみようかなー
あたしはー
ミズホさんが戻って来るまでー
母のコトを思っていたー。