『はい。紅茶入れて来たよぉ〜。
ケーキがあったの。モンブランとミルフィーユどっちがいい?!』
ミズホさんは、
ふとした仕草も色っぽいー
紅茶の入ったカップをテーブルに置くー
何気ない仕草ー
その細くて長い指先がー
とてもしなやかでー。
『ミズホさん。あたし、なんかドキドキしちゃってー。』
『いやだぁ〜!!
奈央ちゃん!!
あたしは男じゃないわよぉ〜?!』
ミズホさんが笑いながら言ったー。
『ち、違います!!そうじゃないんです!!なんか、これからあたしも変われるんだなって思ったら‥‥‥。』
何故か赤面してしまったー。
それはー
ミズホさんにでもー
あたし自身にでもなくー
明日の朝ー
学校で会うー
聖人にだったー。
聖人のコトを考えていたらー
あたしはー
自意識過剰になってしまったー。
『赤くなってる。かぁ〜わいぃ〜。』
ミズホさんは、
そう言って立ち上がったー。
『さ、早く取りかからないと!!
奈央ちゃんが家に帰る時間が遅くなっちゃう!!
あたしは聖人に奈央ちゃんをお借りしてる身だからネ!!
遅くなったら聖人に怒られちゃう!!
聖人、奈央ちゃんにゾッコンだから!!』
カーーーッ‥‥
あたしは至って純情だー。
『聖人は幸せ者だネ!!奈央ちゃんに、こんなに思ってもらってさ!!』
そう言いながらー
ミズホさんは、
ヘアカラーを棚の上から取り出したー。
『まずはカラーリングから行こうネ!!あたしの買い置きがあるから。
さぁ奈央ちゃん、
ここに座ってネ!!』
あたしのー
ミズホさんによるー
改造計画がー
始まろうとしていたー。