君がもし素直だったのであれば
俺はあの日手を握っていたかもしれない
君にもし勇気があれば
俺はあのまま抱きしめたかもしれない
そう言い聞かせた自分に目を塞いだ
本当は
俺がきっと素直だったら
あの日離すことなく震える手を握り返して
俺に勇気があったのなら
君を抱きしめ返してやれたんだ
君の手
握り返す事が恥ずかしくて
突き放して
涙流す君を抱きしめてしまえば
その先に繋がる行動を拒絶される事を恐れた
愛してないのと問う君が
まるで責められる
そう見えてしまった
いつだって素直なのは君
いつだって勇気を出してくれたのは君
最後まで自分を守ったのが俺
君を駄目にしたくない
涙ばかりが増える俺といれば
愛してる
愛してる
溢れるほどに
だから
愛してない
そう言った