弟の「未言葉」5

mirai  2006-04-26投稿
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 お願いだから目を覚まして!


 浴室で、母が泣き叫んでいた。


 5月19日。誕生日を少し過ぎた日。

 その日は名を考えられた日でありながら、弟の命日となった。



 命日──いのちの日。

 自分の「いのち」に名付けられた日と、その「いのち」の灯が消えてしまった日。

 反するようで合いする、そんな、日であった…





 fin.

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