看護士は鋭いメスをわたしに振り下ろした。
「ひ・・・・!!」
声にならない悲鳴を上ながら後ずさった。その時私は見た。なんとそこには人の、屍がたくさん転がっていたのだ。「ぎゃあああぁ!!!」無意識に私は自分の病室へと走っていた。後からは恐ろしい顔で看護士が追いかけてくる。
「誰か助けて!!」
しかし、今は夜中なので、だれも廊下にはいない。しかも人通りの少ない道を走っていたのだからだれも気付いてくれるはずがない。
気がつけば私は病室の中にいた。ドアの外からは戸を叩く音が聞こえる。震えがとまらなかった。そして震えながら私は眠っていた。その時の時刻は2時ちょうどだった。
つづく