「そうか…あいつはソードメーカーなんですね…」
ルイスは「魔法部屋」に入っていったロイを見て、唇を噛んだ。
「ルイス…」
「あ、すんません、ミリス先生。あいつも先生の親族なんだから当然ですよね」ルイスは頭を掻いて寂しそうに笑いながら、ミリスに頭を下げた。
それを見たリリーは、
「何言ってんのよ、ルイス。魔法が使えても使えなくても、同じ剣士というのは変わらないでしょうが」
と、言って、ルイスの肩を叩いた。
「そうよ。私たちソードメーカーもあなた達と同じ剣士よ。あなたがそれをコンプレックスに感じる必要は無いわ」
ミリスは優しく諭すように言った。
「それに、私の祖父も母もソードメーカーでは無いのよ。だから安心しなさい」「そうなんですか!?」
ルイスは目を丸くした。
「ええ。父方の祖父はソードメーカーの祖母に惚れられて、結婚したという話よ」
「なるほど!分かりました!俺にも十分にチャンスがあるということですね!」ルイスは目を輝かせて、大きく拳を掲げた。
「…そっちの心配をしてたんかい…」
リリーは一つ大きくため息をついた。
「ふふふ、男はそうでなくちゃね」
ミリスは微笑んで、大きく頷いた。