奈央と出会えたから。<101>

麻呂  2008-03-11投稿
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* * * * * *

『ルンルン〜♪』



鼻歌を歌いながら、ミズホさんは手早くカラーリング剤の一剤と二剤を混ぜたー。



『奈央ちゃんも今日で、この綺麗な黒髪ともお別れね。』



ミズホさんが慣れた手つきで、
カラーリング剤を、あたしの髪に塗布していくー



ツーン‥とカラーリング剤の匂いが鼻に突いたー



あたしは、この匂いが嫌いじゃなかったー。



よく、母の髪を染めてあげていたからー。



『奈央ちゃん。
イメチェンしたら、今よりもっと可愛くなるよ!!』





期待感ー



『そうかなぁ?!
あたし、茶髪の巻き髪にしたら、
ミズホさんみたいに可愛くなれるかなぁ‥‥‥。』





ワクワクしていたー


『あたしみたいにならなくていいのよ!!奈央ちゃんは奈央ちゃん!!
でしょ?!
奈央ちゃんには奈央ちゃんのカラーがあるの!!』





ドキドキしていたー


『あたしのカラー?!』




『そうよ。奈央ちゃんのカラー。
女の子は、それぞれみんな違ったカラーを持っているの。

でもね、大好きなヒトに出会えたら‥‥その大好きなヒトの大好きなカラーに染めてもらえるんだよ‥‥‥。』





大好きなヒトのー



大好きなカラーにー




『だからね、
奈央ちゃんは、
これから聖人のカラーに染めてもらうのよ!!

あはは。でも、髪のカラーリングは、
これからもあたしが担当してあげるわよ。』





あたしもー





聖人色に染めてもらえるのかな‥‥‥‥‥。



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