『俺もこのままじゃいけないって思ってた』
『けじめつけなきゃって』『眞野、神崎が好きなんだろ?』
『お前なら幸せにしてやれる』
『お前がゴール決めたら』
『神崎と』
『別れるから』
*
私はたったそれだけの事で捨てられちゃうの?
馬鹿みたい。話にならないよ。
眞野は目を閉じ、集中している様だった。一蹴入魂、という感じなのだろうか。
三人の鼓動が一つになる。 ドクン ドクン ドクン ドクン…
蹴った。
「ーーー!!!」
言葉にならない叫び声が響き渡る。私は目の前が真っ白になっていて、どちらの声か全く見当がつかなかった。