臆病者が最後のゲームを‥

吉乃森 雪  2006-04-27投稿
閲覧数[397] 良い投票[0] 悪い投票[0]


本当の気持ちなんて誰にも解らない。
『好きだよ』って、『愛してる』って。
何度も何度も言葉重ねて重ねられて。
それでも、心なんて覗けない。
信じていなかったわけじゃない。
信じていた。
だからわたしも『大好き』って言った。
でもこれはゲーム。
いつか終わりのある、儚いゲーム。
コンティニューの利くゲーム。
エンディングテーマは切ないアリアのゲーム。
説明書の無い、不良品のゲーム。
だから、きっと。
この温もりはいつか無くなる。
とうに終わってるのに、コンティニューボタンを連打するわたしが目に浮かぶ。
それを回避するために、わたしは消える。
惨い終わりを見ないために。


それでも、やっぱり。信じて散ったほうが美しかったのかもしれないね。


『あ い し て る の に…』

…最後の涙も信じれずに。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 吉乃森 雪 」さんの小説

もっと見る

詩・短歌・俳句の新着小説

もっと見る

[PR]
◆因縁の対決◆
毛穴・黒ズミVSジェル


▲ページトップ