子供の頃から
"変わり者"
と呼ばれていた。
他人とは違う感性を持ち
他人と関わるのが苦手で
私が自ら言葉を発する事はほとんど無かった。
そのせいで、
"何を考えてるか分らない"
"静かな子"
"不思議ちゃん"
と誰しもが思っていた事は間違いないだろう。
自分の気持ちを伝えられない私の扱いは難しく、実の親でさえ、てこずる程だった。
そんな私だって
自分の気持ちを他人に伝える時があった。
ただその表現方法が
『言葉』ではなく
『絵』や『文章』だった。
悲しい時は暗い絵を
楽しい時は明るい絵を…
その評価は高く、
褒められれば褒められる程
私は言葉よりも絵や文章の表現方法を選んでいった。
ある日突然
原因不明の腹痛が毎日私を襲った。
どうしようもない痛みと
周囲の冷たい目に
私はますます口数を減した。
診察の結果は
自律神経失調症。
小学生の私に告げられた病名は、私の心に溜まっていたゴミを一気に引っ張り出された感じがして、妙に恥かしかった。
何が嫌な訳でもなかったが、私は学校への登校を拒み続けた。
誰もいなくなった一人ぼっちの家で、自由に絵を書くのが好きで、それが私の日課。
そんな生活が約3年続いた。