ノールは恐る恐るクレインに近づいた。
クレイン「ノール…」
目を開いたクレインは、ぽぉっとしていた。
柔らかい唇に触れたノールは、クレインがまた天使に思えたが、目を開くと男らしくも見え、自分がクレインを受け止められたのかどうかわからなかった。
ノール「………」
クレイン「ノール…あの…無理しないで…」
ノールは、クレインが手に触れるとハッと我に返った。
ノール「いやっ、無理とかじゃなくて…。とりあえず、男とか女とか性別にこだわらないでみようかと…」
クレインはその言葉の意味がよくわからなかったが、そっと肩を抱き寄せられて、ようやく理解した。
安心して緊張が解けた二人は、疲れがドッと出て、ソファーで寄り添ったまま眠り、朝を迎えた。