あちこちの家で屋根が砕け散っており、その破片が道に飛び散っていた。
家の中からは人々が血まみれになった家族を肩に担いで外に出てきていた。
「誰か助けてくれ！」
「医者を呼んでくれ！」
「痛いよお！お母さん！」という声がそこかしこから聞こえてくる。
「姉さん…一体どうなってるの…？」
「分からないわ…。でも、私たちは無事よ。そして、私たちソードメーカーの力は、こういう時の為にあるのよ！」
「…そうね、分かったわ、剣を持って皆の怪我を癒しに行きましょう！」
姉妹は揃って頷くと、家の中に剣を取りに戻り、出てくると、
「ロイ、あんた、回復魔法は使える？」
と、ロイに尋ねた。
「うん。切り傷程度なら治せるよ！」
「オッケーね！リリーとルイスは、この治療薬で怪我してる人に出来る限りの治療をしてきて！私たちは回復魔法で怪我人を治療してくるから！何かあったら中央広場まで連絡してくること！いいわね！？」
「はい！」
リリーとルイスは勢い良く頷くと、治療薬を持って、怪我人の所へ向かった。
「怪我をされた方は中央広場へ集まって下さい！」
エミリアとロイ、ミリスはそう呼びかけながら、町の中心にある中央広場へと向かった。
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